2008年02月25日
日本に“国際港湾都市”はあるか?
国際港湾都市ならではの光景
世界的に名の知られた豪華客船が退役を迎え,その最後の航海で後継新造船とすれ違うという光景は,感傷的でもあるが千載一遇の瞬間とも言えよう.
大型客船ターミナルを備える港湾都市ならではのシーンであるが,東京港では残念ながらこのような光景に出会う事は今後皆無と言い切れる.
と言うのも東京の客船ターミナル(晴海)の手前にあるレインボーブリッジが航行上の障害になっているためで,橋の桁下最大高は退役するクイーンエリザベス2世を基準に設計されており,現在主流となるサイズの大型客船には低過ぎてクリア出来ないからだ.
既にレインボーブリッジを設計する際に“干潮時であれば”QE2サイズの船がギリギリで通過出来るようにという配慮しかなされておらず,水深の浅い東京湾で座礁のリスクを負ってまで運行会社が入港させる訳も無く,大型船の接岸を想定して橋の完成後に整備した客船ターミナルにこの船が入港した実績もない.
新造客船が大型化する傾向を考えれば,この橋がある限り東京港には大型客船は入港出来ないのだ.
従って我々に東京港でこのような世紀の“ランデブー”を目撃するチャンスはなく,そればかりかクルーズの途中で東京に寄航するこの手の豪華客船事を目撃する事も今後ない.
ここで生じる疑問は2点.
1.何故QE2クラスの船がギリでしか通過出来ない設計にしたのか?
(客船の大型化という単純な現象を予測出来なかったのか?)
2.今後どのような船が入港すると想定して晴海を整備したのか?
もし東京が国際港湾都市でなくとも構わないのであれば,ターミナルの大型船対応は不要であり,国際港湾都市であろうとするならばレインボーブリッジの設計はお粗末過ぎるのではないだろうか?
いずれの事業にも我々の税金が投入されている筈であり,事業主体者がこの矛盾をどのように捉え,どのように投資を回収していこうと考えているかを知りたいものである.
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