一般向けサービス低下はコスト削減策か,金持ち優遇か?
かつて新生銀行が誕生した時,従来にないバンキングサービスを謳って“他行振込手数料無料回数無制限”を打ち出していた.
それがその後“一部の不正に利用する者”を締め出す名目で,月5回まで(当時これを平均的な回数と説明した)が無料と大幅に短縮された.
そして来月からは更に3回(高額預金者向け優遇策を除く一般利用者向け)まで(つまり平均以下)に減らされる. これは「お客さまのご利用状況などを総合的に勘案し,お客さまと新生銀行とのお取引の状況(リレーションシップ)に応じて(中略)変更するもの」だという.
要はカネのある奴には優しく貧乏人には冷たくという事らしい.
美味しい条件をエサに口座開設者を釣り,ただのリテールでは儲からないと見るやさっさと富裕層相手に舵を切るこの体質は,卑しくも国有化(税金投入による救済)を経て誕生した金融機関として如何なものだろう?
残る当時からのウリであるATM利用料無料について,「新生銀行は(中略)取り扱いを開始して以来,いつでも,どこでも,どなたでもご利用いただける「ATM引出手数料0円」サービスを続けています.」とことさらのように表示しているが,その冒頭には「これまでも,そして現在もATM引出手数料はいただいておりません.」とある.
つまりこの先はわかりませんという含みがあり,“サービスを続けています”という表現は“サービスを終了します”という選択肢を残している.
だったら最初から当行は充分な余裕資金をお持ちの富裕層のための銀行ですと謳えばいいのだ.(それとも当初から巧妙に仕組まれた計画通りのシナリオなのだろうか?)
「やってみたら機能しなかった」は素人の言い訳であり,朝令暮改ぶりでリテール業務のノウハウの欠如を露呈する形となったが,ファンド主導の元興長銀ではさもありなん.
いくら潰れた元大銀行と言う“器”に新しい中身を注いでも,それを運ぶ者の足取りが怪しければ“こぼれる”のは明らかだ.
経営陣は銀行の“信用”について再考し,堅実な経営と恒常的なサービス提供を大前提に“まっとうな”金融機関として他行と勝負して欲しいものだ.
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