2007年08月21日

神が与え賜う試練


自然災害は石油投機筋に商売のネタを与え続けるのか? 

最大規模(カテゴリー5)に発達したハリケーン“ディーン”が米南部油田地帯を睨んでいる.

合衆国政府はかつての教訓に基づき早々に避難準備を進め,宇宙のスペースシャトルも地上の嵐には勝てず(着陸時のバッティングを避けるため)帰還を早めるという.

既にディーンが通過したメキシコやカリブ地域の被災状況から,仮にテキサスの都市部を直撃した場合には甚大な被害が予想されるが,その一方で現在の予想進路のまま西進するようであれば直撃は免れる.

大型ハリケーンが原油掘削・精製地帯を襲うたびに投機筋が一儲け仕掛ける構図が再び繰り返されるのかは現時点では定かではないが,天候頼みの要素が高い商品市場相場にとって大きな撹乱要因である事は明らかだ.

近年大型化するハリケーンの背景には地球温暖化が原因とする意見が多くなり,これまで京都議定書の履行や産業界による排出削減に対して(因果関係が不明として)消極的であった合衆国政府も世論には抗し切れず,被害規模の拡大と共にようやく環境対策に重い腰を上げたようだ.(最先端の研究技術と優秀な科学者が揃うこの国で,環境変化とその要因と考えられる物質の相関関係がシミュレートされ,それによって導かれた結果が指導者達に知らされていない訳がない.)

自然要因による災害と人的要因による投機がもたらす石油価格の高騰から,現在のエネルギー政策の転換の必要性を実感し始めたた彼等は,化石燃料を代替するバイオエネルギーの推進に力を入れ始めている.

中東に依存しないエネルギー政策と国内穀物生産振興という一石二鳥を狙った施策ではあるが,これにより今度は穀物市場相場が上昇する傾向にあり新たな投機のネタも孕んでいる.

これまで環境を顧みずに経済的利益を追い続けてきたこの国に対し,神が課した試練がこの頻発する大型ハリケーンであるのかは定かではないが,環境負荷の高い産業構造にどっぷり浸ってしまったこの国にとっての最適解がすぐに見付かるとは思えない.

少なくともその過程で他の国々を巻き込んで騒動を起こすのだけはやめて欲しい.
posted by Hero at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/52204804

この記事へのトラックバック