残念ながら平坦ではないだろう.
米法人が設立されて株式が公開された時,人々はこぞってそれを手に入れようとした.
しかしその後事業が黒字化するまでの間,投資家は忍耐を強いられ経営陣は非難の矢面に立たされた.(現在は好業績を挙げ多くの株主を満足させている)
多国籍に事業を展開するに至った現在,その先にはどのような将来像を描いているのだろうか?
日本法人が始動して月日が経ち,日本の商習慣に合わせた事業展開を進めるべく現在も努力をしているのだろうが,残念ながらそれが効果を発揮するまでには至っていないように感じられる.
最大のライバルは,中小規模小売店を束ねて仮想商店街を展開する楽天市場と言えよう.
独立した商店の連合体であるこのライバルは,“市場(いちば)”と言う大きな販売インフラとブランドを構築し,共通のルールと決済機能の下に販売機会を提供するだけで,自らが商品の開発販売に従事する事なく利用料を収益とする.
加盟する事業者達は自らの営業努力で業績を伸ばし,失敗によるロスは直接自らが負い,店舗の大家へ家賃を払うという商行為としてはしごくまともな形態である.
顧客からのクレームにも自らが当たり,迅速な解決に汗を流す.
一方でメーカーやサプライヤーと直接取引をして,多岐に渡る商品を全て自らで取り揃えるAmazonは,そのサイズと商品の多様性にオペレーションが追いついていない印象を受けた人は少なくないのではないだろうか.
返品やキャンセルなどのルーティーンとも言える作業は,システムの構築と共に誰でもこなせる単純作業となったが,商品の詳細な情報提供やトラブル処理には未熟な点が多い.
ポイント制の導入で周回遅れとなり,希望配送日時への対応(Amazonプライムという特典サービスを開始するらしいが,年会費制で3,900円もする有料サービスだ)も出来ない顧客サービス体制は,買う側の利便性ではなく売る側の都合が優先されていると言えよう.
巨額の初期投資により全てをマニュアル化・ルーティーン化(その割には商品の到着までには時間がかかるが)して低コストかつシステマティックな運営をする事で,従業員一人ひとりが“商売をしている”という意識を持てないAmazonと,小規模ながら全国に顧客を開拓し,商売の発展のために汗する楽天加盟事業者達.
度々例えとして引用するが,古代の恐竜がその後どのような栄枯盛衰を辿ったかを見ると,企業の取るべき戦略もある程度見えてくるのではないだろうか.
力とサイズで他を圧倒し,我が物顔でのし歩いた巨大恐竜が絶滅し,小回りが利いて環境に順応出来る小型恐竜が進化した.(Amazonが滅亡するとは言っていないので念のため)
決して楽天ファン・アンチAmazonではないが,両者を利用してみて実感する素直な印象だ.
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