2007年05月21日

巨人の歩む道


ポイントは彼等自身が変化出来るかだろう.

いわゆるITの世界を開拓し,そこに巨人として君臨してきたこの企業は,今ウエブの世界でのウェーブをキャッチ出来ず焦りを感じている.
ネット部門MSNが赤字をタレ流していたのを意に介さず,OSやアプリケーションのライセンスを基に世界に君臨していた巨人には,近頃の“Web2.0”の流れが悩ましい限りだろう.

“ドッグイヤー”と呼ばれる,現実社会より遥かに進歩のスピードが速い業界にあって,巨人の座をエンジョイする時間がいささか長過ぎたようだ.

ヒット商品“Excel”を開発した時それはMac用だった.
MacOSのライセンス公開を進言し,それが受け入れられないと見るやそっくりのOSを自ら作り上げ,ハードには手を染めずソフトのライセンスで稼ぐ.
そんな“戦略力”のある企業であった筈なのだが,今になって打ち出す対策はどれも後手に回っている印象が否めない.

かつて競合するライバルを買収で潰してきた歴史から,ベンチャーにはこの企業とのM&Aや合弁への抵抗感が強い者が多く,新しい技術を持ちIPO意識の高い優れた企業との連携が進めにくくなっているようだ.

その一方で,自ら興した会社の株式を市場で公開せず,さっさと大手に売り渡して得た資金で次のプロジェクトを模索する,長期的視野に立たない創業者も増えているという.
彼等にとって金持ち企業は格好の上客だろう.

OSとアプリケーションで市場を支配し,そこから得る資金力で競合を叩き潰して世界を制覇してきたこの巨人は,その図体の大きさゆえに今の時代に身動きが取りにくくなりつつあるように見える.

古代,環境変化に耐えられず絶滅した巨大恐竜と,身軽に順応してその後の進化を遂げた小型恐竜で明暗が分かれた.

地球の誕生以来,歴史というものは繰り返すように出来ているのだろうか?
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