“快挙”と言って差し支えないだろう.
今期からF1参戦したルーキーが,開幕以来4戦連続して表彰台に上がっている.
アロンソやマッサといった歴戦の兵に混じり,上位3位内で今期全てのレースをフィニッシュしているのは驚異的と言える.
ドライーバーズポイントでこれら2人を上回り,現在首位にいる事実がそれを裏付けている.
マクラーレンの安定したマシンやチーム体制,ファーストドライバーのアロンソの存在など,恵まれた環境にあることは確かだし,スペインでは追い上げる車が相次いでトラブルに見舞われる荒れた展開であったのも追い風となった.
しかしそれ以上にムラなくソツなくマシンと自身のポジションをコントロール出来るハミルトンの技量は,もう少し早くF1の世界に入っても良かったのではないかとさえ思わせる.
(とは言え昨季GP2に初参戦して1シーズンでF1に駆け上った弱冠22歳の逸材だ.)
アフリカ系イギリス人としてF1界では稀有な黒人ドライバーと言われるが,血の気の多いラテン系や頑固なゲルマン系ドライバーの中で,穏やかで謙虚な物腰とその類稀なテクニックと相まって早くも注目を浴びる存在となっている.
一方で昨季スーパーアグリからF1デビューした井出有治は,経験が不足しているとしてシーズン途中でライセンス取り消しという憂き目に遭っている.
彼は16歳でカートデビュー(ハミルトンは8歳)するもその後2005年(30歳)まで国内で活動(一部海外レース参戦を除く)し,貴重な時間をF1とは遠い場所で費やしてしまった.
日本のモータースポーツ環境の厳しさを感じさせる対比である.
そのスーパーアグリであるが,このスペインで佐藤琢磨が荒れたレース展開も味方して初のポイント圏(8位)でフィニッシュし,創設2年目で初のコンストラクターズポイント(1点)を獲得し8位に付けた.
上位をメルセデス,フェラーリ,BMWが占め,あの大トヨタでさえ5位,かつて常勝を誇ったホンダワークスは今期まだポイント無しという状況を考えれば,即席弱小コンストラクターとしてはこれもまた快挙と言っても差し支えないのかも知れない.
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